まだまだ未熟者だ。
部の懇親会の重なるリスケジュールに
対してついに感情を抑えられなかった。
「そんなに言うなら私の代わりに
ゲストが企画すればいいじゃないですか」
思わず怒りがこみあげて言葉を発してしまった。
矛先は連絡の滞っていたゲストに向かった。
「相手を責めてはいけない。
これはお前の仕事なんだ。冷静になれ。」
上司の言葉を飲み込むのに数分かかった。
近くの先輩が私をなだめてくださり、心が落ち着いた。
情けない、感情をコントロールできなかった。
少し落ち着いて、自分の状態を振り返り、
明日次の企画を考えるよう、思考が変わった。
帰宅の際、電車を待っていると上司からメッセージが届いた。
「何か協力できることがあったら言ってください。
幹事の大変さを良い経験としてとらえてくれると
うれしいです。」
偶然、上司は今日お客様との交流会を企画していらっしゃった。
上司のように、自ら進んで交流の場を作ることのできる人間
になりたい。
最寄りの駅に着き、行きつけの薬膳料理に寄って
焼き魚と半熟卵の定食を食べた。
女性オーナーに今日の失敗を打ち明けると、
秘書をご経験されたオーナーから貴重なアドバイスを頂いた。
「私も何度もそういう目に会ったわ。一番いいのは
怒ることよりも心から悲しい表情を浮かべることよ。
間をおいて、気持ちを落ち着けること。そして、
自分の置かれている状況を、相手にわかってもらうのよ。
相手に伝えるときは、たとえうまくいかなくても
相手を信じること。そして、クッション言葉をを忘れずにね。」
たった1つの企画のスケジュールの調整ができないくらいで
文句を言っている自分が情けない。
素敵な周りの方々からエネルギーをもらった。
おかげで、気を取り直して再度お店の予約を行った。
無事お店が見つかった。
失敗を回避できる器用な人間ではないので、
失敗から学び続けたい。
実践できていないけれど、自分の弱さを許すように
相手の弱さを受けいられる人間になりたい。