ブログデザイン更新(2021.1)

深夜特急 その2「旅する力」を読んでの感想

前回のブログに引き続き、

旅についての更新。

同じく沢木耕太郎さんの

深夜特急ノート 旅する力」を読んだ。

この本には、

・深夜特急の執筆背景

・沢木さんの作家としての成長物語

・旅

についての考察が含まれている。

以下、感想を箇条書きで記す。

・スポーツのように「勝負」の世界を描くことに

    スリリングを感じている点に共感した。

・夢(天職)を掴んだ瞬間は

「胸躍る思いをさせてくれる瞬間」であり、

その一瞬の時間が、人生の中で有ることが大事なんだということ学んだ。

・自分にとっての「面白がり方」を見つけ大切にすること。

沢木さんにとって、バスでユーラシアを横断すること。

私にとって、語学修行をしてから、現地で挑戦すること。

特に、香港、マカオ、珠海とそれぞれのボーダー(境界)を

超える中で言語が変わり、ルールが変わり、社会が変わることを楽しむこと。

・「have」という単語を学んだことへの感動。

P57

「・・・私には、たったひとつの単語、たったひとつの言い回しを

     知ることで世界が開けるということを知ったことが大きかった。」

英語、中国語と外国語学を学習したからこそ、痛感する。

その世界観を広げられる感動こそが語学学習にのめり込んだ理由である。

・ユーラシアの旅を26歳の時にしていた時、李賀の本を読んでいた。

 *李賀は、若くして亡くなってしまった中国の詩人。

おそらく、沢木さんも死を覚悟してこの旅にチャレンジしていたのだろう。

だからこそ、深夜特急には日々、生きている感覚が伝わってくるのだろう。

・P231 一部修正

「旅は自信を持つことができる一方で、どこにいても

   ここは仮の場所なのではないかという意識を生む」

まさに、留学したことで感じたこと。

今、自分がいるところに違和感が残る。

・金銭の出納帳が旅の細部を示してくれる

たしかに。だからこそ自分の旅でも現地で払ったお金の

料金はできるだけ残しておきたいと思えた。

・P268“「移動」そのものが価値を持つ旅はさほど多くはない。

   「移動」によって巻き起こる「風」なのだ。いや、もっと正確に

   言えばその「風」を受けて、自分の頰が感じる冷たさや暖かさを描くことにあるのだ”

目から鱗だった。旅は「移動」がキーワードだと考えていたが

次の思考は「風」となることに気づけた。

だからこそ、「移動」して現地で「風」を巻き起こすことが大事なのだ。

・深夜特急の旅について、写真を撮ったにも関わらず、

写真を掲載しなかった理由について

P279

「・・・私は文章だけで勝負したかった。文章だけで、その土地の

     空気感までも表現できれば、と願ったのだ。」

沢木さんの、作家としての誇りを感じた。

文章だけで勝負したい、という精神に痺れた。

・経験した旅を書くことで自分の内側にあるその旅から

   得た感覚は失われていく。しかし、書くことでその

   「作品」は生を持ち、生きつづける。

確かにその通りである。私にとっても

旅や挑戦、読書について書くことで、

自分の内側にあったその内容は消化される。

一方で、書いた作品に新たに命が宿ると思うのだ。

これからも書き続けていきたい。

・P328「熱」が私を西側に向かわせた。

ユーラシアの旅のきっかけになった、大学時代の

スペイン語の先生との出会い。それが旅に影響を与えていた。

やはり、「人が人から熱(命のパワー)を通して学ぶ」こと

は尊いことだと思う。私もそう、ありたい。

よかったらシェアしてね!
目次
閉じる